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大先輩の訃報

hiroshiです。

EMC設計の仕事を始めて、もうすぐ6年になります。
その間、日々の忙しさを理由にただの一度も伺うことなく、私の大切な大先輩が逝ってしまいました。

鈴木 正士 さん

元F-1ドライバー、鈴木亜久里さんのお父様。
私はずっと、「おやっさん」の愛称でお付き合いをさせていただきました。
ご近所からは「亜久里パパ」。

知り合ったのは10年以上前。
地元で水上バイクで遊んでいた私に、声を掛けて下さいました。
彼はその時、カナダ ボンバルディア社の水上バイク、「SEA DOO」の環太平洋地域エンジニアをされていました。

「おまえ、もっと面白い世界を教えてやるよ(笑)」 By おやっさん(鈴木正士さん)

それからというもの、水上バイクのみならず、人生の楽しさや難しさを、全身を使って私に教えて下さいました。
本当に毎日毎日、いろんなお話をして、いろんな事を教えて頂きました。

父上はフランス人、母上は日本人のハーフであり、外見は見事に外国人。
一見しただけでは、確実に敬遠したくなるような厳つい表情。
でも、近くでその表情を窺うと、瞳はどこまでも透き通った綺麗なブラウンで、いつもの短パンビーチサンダル姿は、まるでモナコの海岸を散歩する富豪のよう。

激動の時代を、外国人の顔で生きたおやっさん。

私などには想像もつかない、様々な困難があったであろうに、辛い話など、何一つこぼすことはありませんでした。

伝説のレースドライバー、浮谷東次郎さんや、本田宗一郎氏の息子、博俊さん、生沢徹さん等々を親友に持ち、その皆さんと夢のような逸話を私に沢山話してくれました。
その他にも、亜久里さんのお話、エンジンやレースの話、芸能裏話などなど!
当然大人になっていた私も、おやっさんの前ではおとぎ話を聞く子供のようにキラキラした目になっていたに違いありません。

顔はフランス人でも、「ウィ~」しか言えないおやっさん。
焼酎で酔っ払い、カラオケで「座頭市」を熱唱するおやっさん。
心臓が悪いのに、バイアグラもどきを飲んでぶっ倒れたおやっさん。
太平洋の遥か沖合に向かい、私を置いてきぼりにするほどのスピードで海面を疾走する、眩しいほどにかっこいいおやっさん。

どうして、僕はおやっさんに会いに行かなかったんだろう。
心から悔みますが、きっとおやっさんはそんな事気にもせず、天国で飛び回り遊び回っているでしょう。
焼酎飲んで、座頭市歌って。

思い出はとても語り尽せません。
おやっさん、ありがとうね。
またいつか遊びを教えて下さい。

株式会社EMC設計
http://emc-design.jp

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コメント

めし食いに行くぜって声が聞こえてきそうですね。で座頭市、いい人でした

コメントありがとうございます。
座頭市のおやっさんをご存じということは、yayayaさんかな??
本当に素敵なチョイワルおやじでしたね。
彼の人生に少しでも関われたのは、必ず今後我々にとっての財産になるでしょう。
生きている我々は、楽しく全力で生きていきましょう!

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